歯周病という病名はほとんどの方が聞いたことあると思います。
しかし、実際に歯周病がかなり進行してしまってから気づく方が多いです。
歯周病は予防がとても大切です。しっかりケアをしているのに歯周病になってしまう人や、そんなにケアをしていないのに歯周病にならない人もいます。
どんな人が歯周病になりやすいのかを紹介していきます。
もくじ
歯周病の発症や悪化にかかわる要因とは
歯周病の発症や悪化にかかわる要因は大きく3つに分けることができます。
①口の中の細菌の攻撃力
(細菌)
②患者自身の抵抗力
(免疫応答、炎症反応、年齢、性別、全身疾患、遺伝因子)
③生活習慣(環境)
(喫煙、ストレス、食生活、栄養など)
歯周病の三大要因①細菌
歯周病のおおもとの原因は、口の中の歯周病菌です。
口の中には、良いものも悪いものも含めて一般的に培養できるものは400~500種類ほど、
培養できない細菌も入れれば700種類ともいわれる細菌が潜んでいます。
この中に、より多くの種類の「歯周病菌」が揃っているほうが、歯周病のリスクが高い可能性があります。
また、「レッドコンプレックス」と呼ばれる悪性度の高い3種類の歯周病菌を全部持っている人も歯周病のリスクが高いとされています。
特にきわめて悪性度の高い「P.g菌(プルフィロモナス・ジンジバリス)を持っていると、歯周病は5倍進みやすいともいわれています。
歯周病の三大要因②患者自身
患者疾患にかかわる要因としてわかりやすい例が糖尿病の人です。
どんなに歯周病菌が強力に攻撃してきても、外敵に対抗する体力や免疫力が高ければやっつけることができます。
しかし、糖尿病で免疫が低下している人は、歯周病を発症しやすく、悪化しやすいことがわかっています。
また、年齢が高くなればなるほどリスクは高まり、女性は思春期や妊娠中、更年期など、ホルモンが変動する時期は症状が悪化しやすくなります。
あまり多くはありませんが、遺伝的に歯周病になりやすい人もいます。
歯周病の三大要因③環境
さらに大きな影響をおよぼしているのが、生活習慣などの環境です。
ストレスや肥満、運動不足などさまざまですが、とくに「タバコ」は吸えば吸うほど歯周病にかかりやすいことが明らかになっています。
タバコのニコチンに含まれる有害物質は免疫機能や細胞の働きを阻止して歯周病の進行を早め、治りにくくしてしまいます。
有害物質の影響で歯肉の血行が悪くなっていることも、歯周病の悪化に拍車をかけている原因といえます。