もくじ
歯周病の進行は個人差がある
同じ民族で、同じ場所に住み、同じようなものを食べていても、歯周病の進行は人によってかなり違うことがわかっています。
ほったらかしにしていても進行しない人がいる一方で、1割弱の人は重症化し、
20代から歯周病の症状が出始め、40代になるとほとんどの歯を失ってしまう人もいます。
歯周病の進行状況は人によって大きく違ってきます。
ED(勃起不全)の日人には歯周病が多い
EDと歯周病の関連が注目されています。
「ED群に占める慢性歯周炎の人の割合は27%」・「EDでない群は9%」と大きな差があることがわかっています。
また、別の研究ではED患者の53%が「重度慢性歯周炎」でしたが、EDでない人では23%と、明らかに少ないという結果が出ています。
男性の喫煙者は重度の歯周炎にかかりやすい
「喫煙」は歯周炎を悪化させるリスク因子の一つです。
男性は自らタバコを吸う人はもちろん、受動喫煙でも歯周病のリスクが高まることがわかっています。
男性で喫煙者は約3.3倍、家庭や家庭外での場所で受動喫煙経験のある非喫煙者は3.6倍も重度の歯周病になるリスクが高くなります。
タバコのニコチンは歯周病菌の発育を促し、病原性を高めてしまいます。
歯周病の治療をすると糖尿病も改善する
歯周病の人は糖尿病を併発している人が多く、また糖尿病患者は歯周病が重症化しやすいことがわかっています。
歯周病と2型糖尿病を併発している患者に、歯周病の治療(スケーリング+歯周ポケットへ抗菌薬を注入)を実施し、治療前後でHbA1c(血糖値の指標)を比較しました。
その結果は、治療後にはHbA1cが明らかに改善していました。
また、血糖値を下げるインスリンを作りにくくするTNF-a(腫瘍壊死因子)の血中濃度も減少していました。
糖尿病を治療中の方は、すぐに歯周病の治療も始めましょう。