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皆さん、QOLという言葉をご存知でしょうか?
クオリティ・オブ・ライフの略語で、「人生の質」「生活の質」などと訳されることが多いです。私たちが生きる上での満足度を表す指標のひとつですね。

実は歯の健康は、QOLの向上に大きく関係しているのです(^_^)

私たちの身体は、日々の食事からできているといっても過言ではありません。
その食事をとるために重要な役割を果たしているのが「歯」です。
いつまでも自分の歯で、おいしい食べ物を食べることができるというのは、幸福度が上がり生きる喜びに繋がります。

皆さんはこんな経験がないでしょうか?
むし歯で歯が痛くて、仕事や勉強に集中できない。
歯周病による口臭がひどく、相手にマイナスなイメージを持たれてしまう。などなど。

さらに歯周病は進行すると、歯周病菌が全身にめぐってしまい様々な病気を引き起こしやすくなり…
全身の健康にも悪影響を及ぼします(+_+)

こう考えると、歯の健康を保つことがいかに大切かが理解できるかと思います。
毎日の歯みがきや定期的な歯科検診が重要であることは、周知の事実ですね。
実は毎日口にする食べ物も、「歯の健康」を左右することがわかっています。

【歯に良い栄養素】
強い歯を作るためには、栄養のバランスのとれた食事をとることがとても大切!
必要な栄養素とそれを含む食べ物をご紹介します。

・カルシウム(歯の石炭化の材料)
ひじき、チーズ、しらすぼし、ヨーグルト など

・リン(歯の石炭化の材料)
米、牛肉、豚肉、卵 など

・たんぱく質(歯の基礎を作る)

魚介類、肉類、卵、豆腐、乳製品 など

・ビタミンA(エナメル質の土台)
豚肉、レバー、ほうれん草、にんじん、シソの葉 など

・ビタミンC(象牙質の土台)
ほうれん草、みかん、さつまいも、ブロッコリー、小松菜 など

・ビタミンD(カルシウム代謝・石炭化の調整)
バター、卵黄、牛乳、干しシイタケ など

上記の栄養素をバランスよく取り入れた食事をとるように、ぜひ日頃から意識してみてくださいね。

ちなみに、むし歯や歯周病の予防が期待できる栄養素は、食物繊維やカルシウムが良いといわれています。
・食物繊維
小松菜、キャベツ、ゴボウ、アスパラガス、バナナ、こんにゃく など

【むし歯になりにくいおすすめのおやつ】

小腹が空いたとき、大人になってからもついついおやつは食べたくなってしまいますよね。
昔から「おやつをたくさん食べるとむし歯になる」と言われているせいか、おやつ=むし歯のイメージを持っている方も多いのではないでしょうか?

そんなあなたに「むし歯になりにくいおやつ」をご紹介いたします♪

まずは、あられ・おせんべい・クラッカーなどの砂糖をあまり使っていないお菓子です。
続いて、ヨーグルト・プリン・ゼリー。チョコレートのように歯にくっつかないのでオススメです。

おやつは食べあとは歯磨きをするのが理想ですが、時間がないようであれなお水やお茶を流すように飲むだけでも、虫歯予防に繋がりますよ(^_^)

【歯に良くない食べ物】
続いて、歯にはあまり良くない食べ物をご紹介していきます。

〈ドライフルーツ、キャラメル、チョコレート、砂糖入りガム など〉
栄養価が高くどこでも気軽に食べられる女性に人気のドライフルーツ、その他キャラメルやチョコレートなど、砂糖やブドウ糖などが入っている糖類は、糖分が高くねっとりとしたテクスチャーで歯にくっつきやすいため、歯の表面のエナメル質を溶かしやすくするので歯にとってはマイナス。
これらは好まれる方が多いですが、基本的に糖質を多く含む飲食物が多いので実は歯には悪い食べものといわれています。
「砂糖がたくさん入っていて、歯にくっつきやすい」ものは、お口の中に長時間砂糖を含んでいることになりますので、食べすぎには注意しましょう。

【歯に良くない飲み物】
続いて、歯にはあまり良くない飲み物をご紹介していきます。

少し聞き慣れない言葉になるかもしれませんが、普段から【pH】を意識している人は少ないでしょう。

ミネラルウォーター(7.0)
牛乳(6.8)
緑茶(6.2)
ウーロン茶(6.0)
トマトジュース(5.0)
ヨーグルト飲料(4.1)
スポーツドリンク(3.5)
乳酸飲料(3.4)
グレープフルーツ(3.2)
レモン(2.1)

エナメル質は一般的にpH5.5で溶け始めると考えられています。
つまりそれよりpHが低い(酸性に傾いている)飲食物は歯が溶けやすく、pHが高い(アルカリ性に傾いている)飲み物は歯が溶けにくいということになります。

乳酸飲料などは【発酵】のイメージがあります。
しかし意外にも歯の健康のためには注意していただきたいものです。
たまに飲みたくなるスポーツドリンクなども、意外と糖を多く含んでいるうえに酸性の飲み物になります。
ナトリウムが補給できるため、スポーツ後や夏場にはオススメですが、日常的に飲んでいるようだと糖分摂取にもつながるので気をつけましょう。

〈硬すぎる食べ物〉
アゴを強くするために硬いものを食べることは良いとされていますが、あまりに硬すぎるものは逆効果となってしまいます。
歯の噛み合わせが悪くなったり、歯が欠けてしまったりする場合もあるので、極端に硬いものは食べ過ぎないように気を付けてください。

そこで歯に良いおすすめレシピとは・・・
意外にも焼く、煮る、蒸すなどの簡単な調理で十分です。
野菜の皮や根も丸ごと食べるというのは少し抵抗がありますが、「ホールフード」の重要性が指摘されているように、食材そのものを食事として食べるようにしましょう。
素材自体をきちんと食べたうえで栄養素を摂取することが丈夫な歯につながるといわれております。

充実した人生を過ごすために健康的な歯が与える影響は少なくないので、今からでも始められることは積極的に行ってみてはいかがでしょうか。

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・日本歯科医師会 産業歯科医 立石登 監修

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