セラミックの黄ばみが気になっている方の多くは「セラミックの歯(差し歯)はホワイトニングできない」と思われているようです。ですが”セラミックの黄ばみを取る⇒セラミックを入れ替えるしかない”というわけではありません。ホワイトニングができないのではなく、漂白するホワイトニングができないということなのです。
もくじ
セラミックの歯に漂白するホワイトニングは効果が薄い
セラミックが黄ばんでも漂白するホワイトニングは意味がありません。というのも、歯科医で行われているホワイトニングのほとんどは歯の内部の色素を漂白して白く見せるホワイトニングだからです。セラミックは周囲の歯の色に近づけて着色して作られる差し歯なので、漂白のしようがありません。
ただしセラミックであれ歯の表面にステインが付着します。このステインを落とす場合は、汚れを分解するホワイトニングで落とすことができます。(何十年も入れているセラミックの場合は経年劣化で変色している可能性があります。経年劣化の変色を白くすることはどのホワイトニングでも難しいといえます。)詳しくは「漂白するホワイトニングと汚れを分解するホワイトニングの違い」を参考にしてください。
余談ですがオールセラミックは保険適用のプラスチック製の差し歯に比べると黄ばみが付きにくく、エナメル質よりも硬い材質でできているため丈夫で審美性にも非常に優れています。かなり高価ではありますが差し歯を入れる際には検討することをおすすめします。
セラミックのメリット・デメリット
差し歯を入れなければいけなくなったとき、保険適用の差し歯にするかセラミックにするか迷う方もいらっしゃると思います。セラミックの一番のデメリットは高額な費用でしょう。
セラミックのメリット
セラミックのメリットは多くありますが、その審美性を一番に挙げる方がほとんどです。銀歯と比べた審美性については言うまでもありませんが、実はセラミックには銀歯よりも口の中の健康に寄与する機能があります。
虫歯になった方の多くは銀歯を入れた経験があるかと思います。銀歯を入れることはは古くからある虫歯の治療方法ですが、5~6年ほどで劣化し、銀歯をかぶせた歯が虫歯になりやすいと言われています。銀歯の作成方法は約50年間変わっていません。人の手で型を取って作るためどうしても誤差が生まれやすいのです。
また、銀歯を入れることによって歯ぐきが変色したり金属アレルギーを起こすことがあります。こういったデメリットがセラミックにはありません。審美性と同時に口腔の健康維持の面でもセラミックは優れているといえます。
セラミックのデメリット
まずは価格がネックです。オールセラミックの場合10万円以上が相場(東京都内)で、非常に高価だといえます。また、歯ぎしりの癖がある方は要注意です。歯ぎしりによってセラミックが割れてしまうこともあります。
※以上は一般的なメリット・デメリットです。セラミックへの適性には個人差があるため、詳しくは歯科医院にてご相談ください。
セラミック(差し歯)のまとめ
一般的には費用面さえクリアすれば非常に優れているセラミック。差し歯を入れる必要が生じたらぜひご検討ください。もちろん見た目の美しさも大切ですが、口の中の健康を維持することはもっと大切だと思います。何歳になっても、綺麗で健康な歯を目指しましょう。