歯ぎしりで悩む人は少なくありません。歯ぎしりによって歯が削られると、歯の健康を害するだけではなく身体全体へ影響が出てしまうことがあります。
もくじ
歯ぎしりはどうして起こる?
睡眠中の歯ぎしりには2種類があり、上下の歯をギシギシと横に擦り合わせるグラインディングと、音が少なく強く噛み締めてしまうクレンチングがあります。グラインディングはそばにいる人に気づかれやすく、クレンチングは周りの人に気づかれにくいという特徴があります。歯ぎしりは極稀に起こるものではなく、約10%の人が睡眠中に歯ぎしりをするといわれています。
また、歯ぎしりという自覚が無い人でも、噛み合わせの力を全く抜いて寝ている人はほとんどいません。皆さん多少なりとも噛み合わせに力を入れていますが、一定以上の強さや回数があると歯や口腔に悪影響があります。
歯ぎしりの原因は大きく分けて4つあると言われています。
ストレスによる歯ぎしり
歯ぎしりの一番の原因とされているのがストレスです。ストレスの発散が苦手な方・考え込みやすい性格の方は溜め込んでしまったストレスが歯ぎしりの原因になることがあります。寝ている時に身体の力が抜けていない・無理がかかった変な体勢で寝てしまう方も要注意です。
喫煙・飲酒が原因の歯ぎしり
喫煙・飲酒が歯ぎしりの原因になることがあります。喫煙・飲酒との関係は、アルコールやタバコのニコチンが原因となっています。アルコールやニコチンは直接的に歯ぎしりの原因になるわけではなく、眠りを浅くすることにより歯ぎしりを引き起こす原因となっていると考えられます。
歯並びが悪いことによる歯ぎしり
歯並びが悪いことによる歯ぎしりが起こることがあります。これは生まれつきの歯並び・噛み合わせの悪さだけではなく虫歯の治療中に詰め物を入れている時も同様です。元々持っている歯がずれることでアゴの筋肉の緊張がアンバランスになっていることが原因です。
TCH(Tooth Contacting Habit)
TCHとは、普段離れている上下の歯を持続的にくっつけてしまう”癖”のことです。このような癖がある人は特に、頬杖を付いているとき・パソコンを見ているとき・掃除をしているとき…など黙々と作業をしているときにギシギシと歯をかみ締めてしまうので要注意です。
自分で歯ぎしりにきづくことができる?
寝ている間の歯ぎしりは中々自分ではわかりません。歯ぎしりをしている人にも自覚症状がなく、パートナーや家族からの指摘でことが多いです。一人で気が付くのは難しい歯ぎしりですが、以下のチェックリストで是非確認してみてください。
- 歯にひびが入っている・擦れて欠けた歯がある
- 常に肩こりがひどい
- 無意識のうちに歯を噛み締めている
- 頬の内側にかんだあとがある
- 耳の下からアゴ辺りがこりやすい
いかがでしょうか。一つでも思い当たる方は寝ている間に歯ぎしりをしている可能性がありますので要注意です!
今日からできる!簡単な歯ぎしり防止・対策方法
歯ぎしりは進行すると大切な歯が欠けてしまいます。できる限り早く治したい!でも病院に行く時間が取れないし…そんな方のために今日からできる簡単な対処方法をお伝えします。
すぐにできる抑制策
まずは頬杖をやめることです。頬杖は常に下からの圧力がかかっている状態なので癖になると歯ぎしりの原因になってしまいます。また、寝るときは仰向けに寝ましょう。横を向いた状態は歯に過度な圧力がかかってしまいます。
また、無意識に強い力で噛み合わせることを防ぐために貼り紙をすることも有効です。「噛まない」などの貼り紙を色々な場所に貼っておくことで、気がついた時に力を抜くという方法です。これは実際に多くの医療機関が勧めています。
じっくり根本から歯ぎしりを治すために
簡単にできる対策を行っても治らない場合は歯科医院で相談しましょう。マウスピースを作ったり、歯の噛み合わせを調整してもらうことで治りやすくなります。
もちろん、歯ぎしりの最大の原因であるストレスとうまく付き合うことも大切です。ストレスは歯ぎしりの原因だけではなくあらゆる病気の元にもなります。