毎日歯磨きをしていなかったため歯周病にかかった
という当然の結果の人はいます。
その一方で、「毎日きちんと歯を磨いていたのに・・・」
と、歯周病になったことが納得できない人もいます。
しかし、しっかりと歯を磨いていたと主張する患者さんの
清掃状態を染め出し剤でチェックしてみると
歯が真っ赤になるケースがほとんどです。
これはきちんと汚れが落とせていない証拠(*_*)
つまり、正しく歯磨きができていないということです。
ブラッシング(歯磨き)の最大の目的は
うがいでは落とせない汚れを取り除くこと。
治療や検診で歯科に行くとよく
「歯ぐきをマッサージするつもりでブラシを当ててください」
と言われるかと思いますが、
これは歯ぐきのマッサージが目的ではなく
歯と歯肉の両方に歯ブラシを当てるイメージ
を持ってもらいたいためこのように伝えています。
あまりに強い力でゴシゴシ磨きすぎると
歯ぐきを傷つけてしまったり、
出血しすぎてしまったりする恐れがあるので注意が必要です。
歯ぐきの頻度は、最低1日1回、丁寧に磨くこと。
1日3回食事が終わった後に毎回磨ければ理想ですが
なかなか難しいですよね。
特に日中は仕事のお昼休みの間で
昼食をとって急いで歯磨きをすることがほとんど。
毎食後きっちり磨こうとして短時間でサッと済ませるより
1日1回でもいいのでしっかり時間をかけて磨いた方が
歯周病予防には効果的です。
日中の忙しい時間帯にサッと磨くよりは
時間がある夜の時間帯に丁寧に磨くことが大事です。
しかしこの「ていねい」のイメージには個人差があります。
たとえば3分間のブラッシングを「ていねい」と感じる人もいれば、
「3分では十分磨けていない」と言う人もいます。
私の60代の父親は、30秒程ブラッシングをしただけで
「しっかり磨いたから大丈夫」なんて言っていますので(^_^;)
50代以降の年代の方は特に、
歯磨きを手短に済ませてしまう方がとても多いです。
では、一体どれくらい磨けばいいのでしょうか?
理想のブラッシング時間は、最低約10分です。
「10分も磨くの?長過ぎる・・・」と感じる方が大半でしょう。
1本あたり20秒ほどで、1本1本を丁寧に磨くとなると
このくらいの時間は必要になってきます。
ただし!磨くべきところに歯ブラシがきちんと当たっていなければ
いくら長時間磨いても意味がありません。
ブラッシングは「ていねい」に「正しく磨くこと」が大事です。
次回の記事で、「正しい歯の磨き方」を
皆さんにシェアさせていただきます(*^^*)